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第2回「ダンサーの確定申告:経費にできるもの・できないものを徹底解説」

ダンスを仕事にしている方や、副業でレッスン料を得ているダンサーにとって、毎年頭を悩ませるのが「経費ってどこまで認められるの?」という疑問です。
ダンスシューズや衣装はもちろん、スタジオ代や交通費、さらには自宅の家賃や光熱費まで──経費にできる範囲を知っているかどうかで、確定申告の税額は大きく変わります。

本記事では、ダンサーが確定申告で経費にできるもの・できないものを初心者向けにわかりやすく整理しました。
副業で月数万円の収入がある方から、個人事業主として本格的に活動している方まで参考になる内容です。

「これは経費で落とせるのかな?」と迷ったときに役立つ指標として、ぜひチェックしてください。

ダンサーの税金豆知識シリーズ(全5回)

目次

ダンサーが経費にできるもの・できないもの

1. はじめに ― なぜ経費を正しく知ることが大事か

「これは経費にできるのかな?」というのは、ダンサーなら誰もが一度は悩むテーマです。
経費を正しく理解すると、税金を減らせる=節税につながります。逆に、経費として認められない支出を無理に計上すると、税務署から指摘を受けるリスクがあります。


2. 経費の基本的な考え方

税務上の経費とは、「収入を得るために直接必要だった支出」 のことです。
ここで重要なのは「仕事とプライベートの区別」。趣味のために買ったものや日常の生活費は原則経費になりません。


3. ダンサーが経費にできる主なもの

ダンサー特有の経費には、次のようなものがあります。

  • ダンスシューズ・衣装・メイク用品
    舞台・レッスンで必要なら経費。プライベート用の洋服はNG。
  • スタジオ代・練習場利用料
    自分のレッスンや練習に直接使った分は経費。
  • 音楽CD、楽譜、教材
    演目に使用したりレッスンに使うなら経費。
  • 交通費
    大会や公演、レッスンに行くための電車・バス・タクシー代。
  • SNS発信用の機材
    カメラ、三脚、照明、マイクなど「仕事で動画や写真を発信するため」の機材。
  • 広告費
    チラシ、ポスター、ホームページ、SNS広告にかけた費用。

4. 生活費の一部を経費にできるケース(按分)

生活費も「仕事で使った部分」があるなら、合理的に割合(按分)を決めて経費にできます。

  • 家賃
    自宅の一部を仕事スペース(振付作業やオンライン配信など)にしている場合は、面積比や使用時間で計算。
    例:2LDKの20%を仕事用 → 家賃の20%を経費。
  • 光熱費(電気・水道・ガス)
    照明やパソコンを使って練習・配信 → 使用割合を計算して経費。
  • 電話代・通信費
    生徒とのやりとりやSNS発信用にスマホを使うなら、使用時間の割合で計算。
    例:1日の利用のうち半分が仕事 → 通信費の50%を経費。

👉 ポイントは「合理的に説明できるか」。100%経費はまず認められません。按分の根拠をメモして残すと安心です。


5. グレーゾーンになりやすい支出

  • 普段使いできる洋服 → ダンス衣装と区別できないと経費否認の可能性。
  • 交際費(食事代など) → 生徒や仕事関係者との打合せは経費になるが、友人との食事はNG。
  • 旅行を兼ねた大会参加費 → 大会出場分は経費になるが、観光分はNG。

6. 経費にならないもの(NG例)

  • 完全に生活用の家賃・光熱費(按分していないもの)
  • プライベートの洋服、美容院代、化粧品(日常利用分)
  • 家族旅行や趣味のための出費

7. 経費計上のポイントと注意点

  • 領収書・レシートを必ず保管
    → メモを書き添えて「何に使ったか」を残すと安心。
  • 帳簿はシンプルでOK
    → Excelや会計ソフトを使って「日付・金額・内容」を記録。
  • 事業用と私用を分ける習慣
    → 副業用の銀行口座・クレジットカードを作ると管理が楽。

8. まとめと次回予告

経費は「仕事に必要だったかどうか」で判断します。生活費の一部も、合理的に按分すれば経費にできます。ただし、根拠をきちんと残しておくことが大切です。

次回は 「確定申告の流れと実践ポイント」 を解説します。初心者でも迷わずに申告できるよう、ステップごとにわかりやすく説明します。

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