社交ダンスプロ

<簡単解説>社交ダンスのプロの収入源とは?アマチュアとの違い!

社交ダンスのプロの先生ってどれくらいの収入があるの??

世の中の人は、社交ダンスの先生が食べていける職業だとは思っていないと思う。
よく、職業欄に社交ダンスの先生とかくと、「えっ?」とされることがある。

大抵は、職業として成り立っていることに不思議がられる。

なぜなら、社交ダンスの先生の給料というのは、あまり知られていないからだと思う。
求人欄に乗せられているわけでもなく、給料の相場が雑誌に載ることもない。

実際、稼げる職業かと言われると、一部の人は稼いでおり、多くの人は稼げないと言える職業でしょう。

そこで、今回は社交ダンスの先生がどれくらいの収入を得ているのか?
どんな収入源があるのか?これからも成り立つ職業なのか?
紹介したいと思います。


社交ダンスで稼いでる人はどんな人?

社交ダンスで稼いでる人

教室を経営している人

教室で勤めて教えている人

フリーで活動している人

 

教室の経営者

社交ダンス教室を経営している人。

経営スタイル

会社として運営している人
個人事業で運営している人
共同経営

スタッフを雇っているところと、雇っていないところがあります。

スタッフを雇ってる人が生徒さんがたくさんいると、経営者に対しての報酬は高くなる。

教室を勤めている人

教室を経営している人から雇われている先生。

レッスンをした売上は経営者にわたり、雇い主との取り決めでどれくらいがもらえるか決まる。

一般的には売上の5割。
4割、4.5割、6割など様々な割合がある。
教室によって異なる。

 

フリーで活動している人

自分が場所を借りて、レッスンを行なっている先生。

レッスン場所を自分で探して、生徒さんを探してレッスンを行います。
売上は基本的に自分に入る。(場所代はかかるが)

社交ダンスの先生の収入源

社交ダンスの先生というからには、生徒さんがいてレッスンをして得るレッスン代が主な収入源です。

レッスンでも

個人レッスン
グループレッスン
出張レッスン
サークル

がある。

個人レッスン

生徒さん1人に先生1人で受けるレッスン、個人レッスン。

料金は、30分2000円〜6000円

平均3000円から4000円ぐらいが相場。
3000円でもかなりの金額をもらうので、結構な収入になります。

個人レッスンの収入額はその金額✖︎レッスン数になります。

もちろん、その中から、家賃や経費を支払うわけなので、丸々が手取りとしてはいるわけではないです。
教室に雇われている先生は、レッスン代の約半分5割が教室に取られ、5割が自分にはいる収入になります。

教室に雇われている先生は、レッスン代が半分とられますので、結構厳しいですね。

グループレッスン

生徒さん数名に対し、先生1人で受けるレッスン。

料金は、1時間500円から2000円

個人レッスンより割安で受けることが可能。
時間割が決められれているので、生徒さん自身の意向があまり反映はされないけども、
生徒さんからは需要があるレッスン。
個人レッスン受けないで、グループだけで十分という人もいる。

先生は、収入的には、単価も低いし人数も少ないので、収入としては、大きくない。
ただ、生徒さん数を増やしたり、個人レッスンに移行しやすくしたり、イベントごとにお誘いしやすくなるなど、
メリットが多いので、やる価値があるレッスン。

教室やホールとしても、空き時間にやってくれたりするので、場所の有効化という意味でメリットがある。

出張レッスン

転々と生徒さんがいる場所へレッスンをしに行くスタイル。
お呼びがかかったところに行ったり、自ら、公民館などに営業したり。

教室で待つスタイルよりも、生徒さんがいるところに行くのでうまくやると収入が増える。
割と、女性の先生に多いスタイル。
サークルや、グループレッスンと組み合わせて出張レッスンを行うことが多い。

以前は、出張レッスンというものが少なかったので、出張スタイルの先生は稼げることが多かった。
最近は、教室から出てレッスンをしていい先生が増えたので、これから厳しくなってくるのではないだろうか。

デモンストレーション

  • アマデモストレーション
  • プロデモストレーション

お客様と踊ってお相手料としてもらう、アマデモストレーション。
1曲数万が収入として入ってきます。
1日のパーティーの中で、踊る曲数によって収入が異なってきます。

人気のスタッフとなると、自分の教室の主催のパーティーだけでなく、賛助として他の教室のパーティーに参加することで、収入を上げていきます。

自分のパートナーとデモストレーションを行い、主催者からデモ料としてもらいます。
通常は、数万程度です。

スペシャルゲストとして呼ばれると、1曲数万✖️踊る曲数が報酬としてもらえます。

サークルや、地方でもおよびがかかることがあります。

プロデモの収入はありますが、基本的には、アマデモンストレーションの方が、収入としての大事な部分となります。

フリーダンス

最近、教室でも流行っています。
1曲200円から400円で踊れるシステムです。

プロの先生と1曲数百円で踊れる画期的なシステムです。
レッスンを受けなければ先生と踊れないのですが、フリーダンスの時間はチケットを渡せば踊って貰えるので、
人気のシステムとなります。

フリーダンスが開催されているところでは、フリーダンスタイムというのが設けられています。

1時間30曲程度✖️単価ー教室に入れるお金=手取り
となります。

200円だと大体100円ぐらいが取り分となりますね。
空き時間で行なうことが多く、フロアの効率化。
レッスンへつながることもあるので、金額以上のメリットがあります。

若手には、大事な収入源となります。

サークル

公民館などで、ある程度の人数を揃えてもらい、講師として指導するサークル活動。
先生によって異なりますが、2時間程度で1万5千円が相場。

ただ、地域の先生となると、もう少し相場は下がり1万程度になる。

人数が多かったりするので、パーティーに呼ばれたり、自分のファンを獲得するチャンスでもあります。

人気の先生となると、何個も持っていたりします。
人によっては、自らチラシを作り、公民館でサークルを立ち上げる先生もいます。



プロとアマチュアの違い

アマチュアとプロの違いの明確な基準は、「お金を取れるか」「お金を取らないか」
です。

もちろんアマチュアはお金を取れません。
交通費ぐらいなら問題はありませんが。

お金を取らないので教えるのに資格は、特にいりませんが、地域インストラクターという資格があります。

お金を取れるのがプロです。

アマチュアの方は、お金を取ることはできないといわれますが実際にはレッスンをしているアマチュアの方はいます。
最近では、アマチュアの方で、レッスンを行っていてプロ行為とみなされ、アマの競技会に出場出来ないという事態がありました。

アマチュアのプロ行為、黙認されていた行為ですが、いきなりの出場拒否に、業界は衝撃でした。

これから、プロとアマの線引きは厳しくなっていくのではないでしょうか?

セミプロ

セミプロと呼ばれるの人もいます。
仕事は普通に行い、プロの競技会に参加するひとです。
女性の方が多いですが、最近は男性でもいるようです。

資格としては、商業インストラクーがあります。

ダンスのレベルに関しては、明確に区別することは困難です。
アマチュアの方が、プロより動けたりステップを知っていたりする場合があります。

アマだから下手、プロだから上手いということにはならないと思うし、業界的にも考えられています。
ただ、練習に関しては、ダンスに関わる時間や場所を確保できるプロの方の方が分があります。
アマの方は、仕事で夜遅くなり練習できなかったり、休みが取れなかったりします。

留学などもプロの方の方が行きやすいでしょう。

大勢のプロ、アマの方がいますので、全ての方に当てはるということはないですが、

「プロは完成度」「アマは自由」

プロの先生は完成度を高める方に特化しています。
練習でも基礎などを深めて練習しています。
ステップの完成度が高いです。

アマの方は自由に表現しています。
流行のステップを行ったり、オリジナリティー溢れるダンスを行なっています。
見ていても面白い。そんなダンスです。

社交ダンスの賞金ってどれくらい??

競技といえば賞金が出るのが当然。

社交ダンスの競技会ではどれくらいの賞金が出るのであろうか?
実は、通常の競技会で出る優勝賞金は、多くて3万程度。
D級戦となると1万だった。

そこから源泉徴収されて手取りは、1万をきっていた。

プロのダンサーたちは賞金をあまり期待していない。
エントリー代ぐらい返ってくればいいかなという感じ。

アマチュアの競技会は基本は賞金はない(例外の競技会はあるが)

だが最近、優勝賞金1000万という競技会がある

バルカーカップ統一全日本戦だ。
東証一部上場しているバルカーさんがスポンサーとなり、
賞金を出してくれている。

なぜそんなに賞金が少ない?

会社のスポンサーがいないし、テレビの放送がないから、放映権がないからです。
主催者の収入源が、選手からのエントリー代とお客さんのチケット収入だけ。

それから会場費や人件費などの経費を除くと大して残らない。
選手の賞金を出すほど残らないということだ。

芸能人や、会社の社長さんたちが愛する社交ダンスだがスポンサーがつかないというのも不思議なものです。


社会保険や福利厚生ってある??

教室に所属しているプロの先生で社会保険に加入している人は少ない。
当然、福利厚生もない。

知ってる限りでは、2社ぐらい。

たくさんの教室があるのに、社会保険に加入していない現状。
個人事業だからかということで加入しないようだが、実際は、教室に雇われているのに加入できていないのは、グレーです。
雇い主の負担が増えるのが嫌ということだけなんだろうが。

ただ、最近は労働基準家督や、年金事務所が教室などに警告を出していると聞く。
社会保険加入に関して厳しくなっているのだ。
そのうち、社会保険加入が必須になっていくのではないだろうか?


プロの先生あるある

  • ヴィトンが好き。
  • ゴルフが好き。
  • 車が好き。
  • お中元、お歳暮が大好き。

よく、留学に行くと、ヴィトンを買いまくってくるという噂を聞いたことがある。
カバンなどがヴィトンになっている先生をよく見かけたことがある。
海外で買うと安くて買ってくるらしいが。。。


プロになるにはどうすればいいか??

プロの競技会に出場して、D級になれればプロの競技選手としてはなれるが、指導員になれたとはいえない。

指導員の資格に商業インストラクターや、アソシエイトという資格がある。
どちらもプロの指導員の資格だが、主催者が違う。

以前は、この資格がないと風営法の関係で教室が開くことができなかったそうだ。
ただ風営法からダンスが外れたので、インストラクターの資格がなくても開くことはできる。

ただ最近は、JBDFのプロの競技会に出場するには、インストラクターの資格を取らないといけない。

インストラクターの資格を取るには

講習や試験を受ける。

試験は、筆記、実技、ソロダンス、カップルダンスがある。

5級から1級まである。

5級は、講習や教材、試験料を含めると10万近くの費用がかかる。
年間の登録料も必要だ。


ぶっちゃけどれくらい稼ぐ?

レッスンだけだと
ぶっちゃけ、月30万稼げる人は全体の半分もいないのではないか??
若手は20万いかないという人をたくさん知っています。

人気の先生は、月70万程度は稼げると聞く。
人気の先生は、生徒さんも多いし、単価も高いので。

もちろん、パーティーなどのデモ料などを考慮すればもう少し収入額は増えるが。
教室で1日拘束されても、30万もいかないのが現実。

そこから自分の年金、健康保険は払わないといけないのでお金を貯めるというのは現実的ではない。
本当、ダンスが好きじゃないとやっていけない職業です。

これからも稼げるのか??

ダンス人口は減っています。お客さんの高齢化はかなり深刻です。
教室に通っている人は若手は少ないです。

このままいくと、教室はだいぶ減り、プロの先生は減っていくのではないでしょうか?

全体的な普及活動というのも必要ですが、個人的には、
50代、60代の生徒さんをいかにこれから獲得できるのかがかぎでしょう。

営業努力をしていき、他の先生との差別化をいかにしていくか、そろそろ本気を出さないと大変なのでは。



まとめ

今回は、社交ダンスのプロの先生の収入について紹介しました。

どれくらい稼げるかというと、人それぞれの頑張りとしかいえないが、働き方は多様にある。
賞金などはあてにならないので、いかに自分の時間を効率的に使って稼ぐ必要がある。

プロになるのは、簡単だがそこから余裕ある生活まで稼ぐのは大変だ。

これからダンス人口が減ってくると言われている時代。
どうやっていくのか見守りたいところです。